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社内Confluenceのまとめページを作っていた話[仕事]

2018-07-31

先日ツチノコブログの思い出話も書いたんだけど(→[2018-07-09-3])、ツチノコブログの中の人をやめてからDMM社内でやってたことも卒業記念に書いておく。

やってたこと


DMM社内では情報共有用に、Atlassian社のConfluenceが導入されている。
要は良くできたWikiなんだけど、普通のWikiより使うためのハードルが低くて良いツールだとは思う。
ほとんどの社員がアカウントを持ってって業務に便利に使われている。
今では、もっと良さげなツールはいくつかあるんだけど、大人数の組織で使うには実績面での安心感はあるのよね。

そのConfluenceに投稿された記事を元に、2017年4月から2018年6月までこんなことをやってた。

- 個人的に面白いと思った秀逸そうなページをピックアップ
- イイネやコメントが沢山付いた面白いページもピックアップ
- 一覧にまとめて、週に1回まとめページとして公開

まとめページを作るモチベーション


やりはじめた時点では、個人的にはこんな状況だったのよね。

- JANOG39のホストが終わってわりと暇になった
- 新しい事業をなんか考える必要があった
- いろいろな情報を収集する必要があった
- 大手町から六本木に引っ越して他部署と同じ拠点で働くことになった
- 他部署に顔を売る必要があった

社内の状況としては、こんな感じだった。(私見ね)

- Confluenceは導入されていたが、活用しきれていない感があった
- 権限を細かく設定するのが流行ってて、他のチームの情報が見れない情報のサイロ化が進みつつあった。サイロ化はとても良くない。
- 面白い人はそれなりにいたけど、そういう人達の知名度がいまいち高くなかった。
- まとめページを作ってる人は他にいなかった。

Confluenceは便利なんだけど、いけてない点もある。

- イイネが沢山付いたページは人気のページ一覧に一瞬は上がってくるけど、数日経つと埋もれちゃう
- イイネが付かないページは良い情報だとしてもそもそも見えるところに上がってこない。
- 検索機能がとても弱い

ということで、まとめサイトを作るモチベーションはこんな感じだった。

- まとめページの需要は間違いなくありそう
- まとめページを作ると、面白いコンテンツを作ってる面白い人と仲良くなれるかも。
- 情報をまとめることで、情報も集まってくるはず
- 情報ハブになれば、社内での名前も売れて、動きやすくなるはず
- 新しい事業のネタも見付かるかも
- Confluenceの活性化は必要そう
- 情報のサイロ化はなんとか防ぎたい

やろうかな、と思ったきっかけのひとつ


2015/4/21のAtlassianユーザーグループで喋らせてもらう機会があったんだけど、

第14回 Tokyo Atlassian ユーザーグループ
https://augj.connpass.com/event/13759/

そのときに、IIJでも良い記事のピックアップをやってうまくいってる、という話も聞いたのよね。
以下のスライドの48ページ目かな。

Confluence 503に立ち向かう〜 2代目管理者の一年〜
https://www.slideshare.net/akiko_pusu/2015021-augjakiko-pusucompressed

このスライドはとても参考になるなあ、と思って聞いてた。
勉強会に出るのは大事だ。
ちなみに akiko_pusu さんの他のスライドもとても素敵でいいぞ。

その時の私の発表スライドもついでに載せとくけど、akiko_pusu さんのスライドに比べるとかなり雑だが、私は低品質が芸風なので仕方ないのだ。

ツール導入のお話
https://www.slideshare.net/sasakipochi/tool-deployment20150421

まとめページの作り方


まずは情報収集から。

- イイネが沢山付いた記事は、Confluenceのお勧めページに上がってくるので、そのページはとりあえずピックアップ。
- ブログ記事をすべて通知す機能をONにしておく。これでブログ記事は全部読める。
- 面白そうな人はとりあえずフォロー
- 面白い人いない?、と聞いてまわる。面白い人は面白い記事を書くので。
- 新しく入ってきた人はウォッチしてみる。面白いことを書き出すかもしれないので。

1週間記事を溜めると結構な分量になる。
はじめた当初は、10本程度だったんだけど、1年経ってみたら、セレクトしても毎週70本以上の記事が集まるようになった。
Confuenceが活性化するのは良いことなんだけど、まとめる方はとても大変。

ただ記事リストを並べるだけだと見難いので、以下のような編集を行なう。

- カテゴリわけ
- ショートコメントをつける
- 関係ある記事をまとめる
- 有用そうなものが前に来るように順番を入れ替え
- ちょっと微妙かなあ、というネタはザックリ落としたり

編集作業は、エディタ(Emacs)上で行なっていた。
一括編集ができたり、マクロが使えたり、なにより手に馴染んだエディタでの作業は楽だ。

編集が済んだらConfluence上に公開。

- マークダウン形式で記述
- Cofluenceはマークダウン形式のドキュメントをインポートできるのでそれを利用
- とはいえ、インポート機能は微妙にポンコツな動作をすることがあるので、md2conflコマンドも必要に応じて使う
- タグを付けて
- 適当に整形
- 社内Mastodon等にURLを宣伝

md2conflは松下さんが作ったツール↓なんだけど、わりと便利に使わせてもらった。

Go言語初学者がConfluenceをMarkdownで書くためのCLIツールを開発した話
https://inside.dmm.com/entry/2018/05/28/golang-cli-tool

ほんとうはこういう風に作りたかった


エディタでマークダウンを編集する、ってのはなんかダサいんだよねえ。
そもそも1年も手作業でやり続けるとは思ってなくて、

- 他のもっと良くできたまとめサイトが出てきて流行るはず
- 情報システム部門や総務部等の他部署がひきとってくれるはず

と思ってたのが全然そんなことにならなかったのは誤算だ。

とはいえ、こういうConfluenceのまとめみたいなのは今後も需要はあると思う。
こんな風に作れれば良いんだろうなあ。

- ブックマークする候補記事を機械的に抽出
- その中から良さげなブックマーク
- ブックマークした記事に、タグやコメントを付与
- タグ等のメタ情報を元にまとめ記事を自動作成

ConfluenceはAPIが揃ってるので、こういう仕組みを作ろうと思えば作れるとは思うんだよねえ。
誰か作ってくれれば良いと思う。
DMMの若者も機械的に記事を抽出するようなプロダクトを作ってたので、それを継続発展させてくれれば良いのだが。

まとめ記事を作って良かったこと


毎週時間をとってまとめる、というのは怠け者にはとても面倒臭かったんだけど、

- 楽しみにしてます、とたくさんの人から言われたり
- 取りあげてくれてありがとうございます、と言われたり
- 面白い人達を仲良くなることができたり
- 元気な若者と仲良くなったり
- 他部署の人々と交流できたり
- 社内の事情に明るくなったり

と、やって良かったなあ、と思うことだらけだったよ。
社内的にも、Confluenceの活性化にわりと役立ったんじゃないかな、と思ってる。
Confluence上でコミュニケーションが活発化することで、情報のサイロ化防止にもなったんじゃないかな。

Award企画


2017年末に、2017年の秀逸な記事大賞、的な勝手企画をしてみたよ。

- 独断と偏見で秀逸な記事、秀逸な人をピックアップ
- Googleフォームで投票してもらって
- 投票結果を元に、有志で肉を食べながら適当に選考
- 選考結果はConfluence上で発表
- 選ばれた人には、しょうもない賞品をプレゼント

という感じだったんだけど、コンフル芸人達とリアルに飲むのは本当に楽しかった。

今後について


私は卒業したけど、誰かが適当に続けてくれると良いなあ、とは思う。

あと、社内まとめ、は、メリットも大きいし、やる方もとても面白いので、他の職場でももっと流行ると良いと思うんだよね。
まずは、Confluence的な情報ツールを入れるところから、みたいな職場もあると思うんだけど、便利なツールはどんどん入れてどんどん使うべきだ。

欲を言えば、まとめ記事を作る、みたいなことを自動的にやってくれる情報ツールがあれば良いんだけど、なんかないのかしらね?

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