最終戦争論・戦争史大観
石原莞爾による奇書。
青空文庫なので kindle だと無料で読める。
Wikipedia - 石原莞爾
石原莞爾が大天才だと言われるのはこの本を読むと納得できる。
頭が良すぎる人が書く文章独特のぶっとんでる感がある。
- 日本の国力はまだアメリカと戦争できる状態になっていない
- 最終戦争は不可避である。30年以内に起きるであろう。
- 世界は多極化する。アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、アジアでまとまるはず。
- 国力をとにかく増加させなければいけない。
- 日本はアジアの盟主にならなければいけない。
そんなことをアメリカに宣戦布告する前に書いてるのよね。
相当情報を集めてたんだろうねえ。
実際にどの程度国力差があったか、だけど、かなり絶望的。
第二次世界大戦開戦時の主要交戦国の国力データ
--> [2012-05-29-16]
これだけの頭脳を持った人がいても、アメリカとの戦争は止められなかったのだなあ。
ひょっとすると石原莞爾は、周りがすべてバカに見えてたのかもね。
そういう人の意見は、取り入れられないことが多いのよね。
司馬史観のおかげで、陸軍は海軍に比べて一方的に悪者にされちゃうけど、
ひょっとするとアメリカと戦争した海軍のほうが悪者なんじゃないかのう。
そんなことを思った。